煮もの(NIMONO)

白魚の握り寿司の画像
白魚の握り

白魚の握り

【握り寿司: 煮もの】白魚は日本各地の他に、サハリン、沿海州から朝鮮半島東岸に分布しています。河川の河口域や汽水域が生活場所です。産卵期は2~5月、体長は5~10cm弱である。

頭部に葵の紋に似た形が見えることから、徳川家を象徴する魚として、家康に好まれ、保護されていたと言われている。この魚は幼魚のような姿のまま成魚になる幼形成熟をする。体は透明だが死んで鮮度が落ちるに従い白っぽくなっていくため、漢字では、白魚と書かれる。

透き通った美しい白魚は甘みとかすかなほろ苦さが特徴だ。生だと手にくっつくし、茹でたては形が崩れやすいから握りずらい。すし職人泣かせのネタだ。生で握る時は、骨っぽい食感や苦味が気になるので、小さめのものを使う。一方、風味のよい成長したものは、煮て柔らかくして握る。江戸時代には隅田川河口で水揚げされ、江戸前の高級寿司ネタとして珍重された。

寿司職人の中には、春のイメージを膨らませてもらうため、塩漬けした桜の葉を使い、春の香りを加えることもある。この手法は、白魚だけでなく、春子やニシン、サクラマスなどのネタでも使われている。

ちなみに踊り食いで知られる「シロウオ(素魚)」とよく間違われるが、シラウオ(白魚)はシラウオ科の属し、シロウオ(素魚)はハゼ科に属します。別の魚です。シラウオはサケ目白魚科、一方、シロウオはスズキ目ハゼ科の魚でかなり縁の遠い魚どうしです。透明で細長い外観は確かによく似ていますが、少し注意してみると簡単に区別できます。シラウオでは頭の先端が尖っていますが、シロウオでは丸みを帯びています。他にもよく見ると尾びれの形が違うし、腹ひれの位置も違う。

【シラウオの漁法】
刺網、張り網、船曳網、四つ手網など

【シラウオの基本データ】
分類:キュウリウオ目シラウオ科シラウオ属
学名: Salangichthys microdon (Bleeker,1860)
地方名:シレヨ/シロヨ(秋田県)、シラス(茨城県、石川県)、アマサギ(富山県)、ソロウオ(関西)、シラオ(北海道厚岸)、フ(島根県)
名前の由来:前述の通り。

主産地

北海道 青森 島根 福岡

名産地

天草 宍道湖 厚岸