白身(SHIROMI)

トラフグの握り寿司の画像
虎河豚

虎河豚

フグは太平洋西部や東シナ海などの湾内に多く生息する。トラフグは日本で食用と認められているフグの仲間で最も美味とされ、かつ値段も圧倒的に高い。フグの身は脂肪の含有率が非常に少ないので、あっさりとした旨みと上品な後味が特徴だ。活けじめしてすぐのものは身が固く、そのため熟成期間をとり、旨みが増したところで供する。旬は冬。ただ、天然物に限られたこと。養殖物は1年中市場に出回る。

フグ毒とは?
フグの毒は多くの場合、肉以外の肝臓、卵巣、胃、腸、皮、眼などに含まれている。これらの部分が無毒なフグもいるが、日本近海にいるフグはほとんど毒をもっている。調理を失敗して肝臓や卵巣の毒が身肉についてしまうと、直ちに死に至ることになる。そのためフグ調理師の免許を持っている専門家のいる店で食べることが原則になっている。フグによる中毒のほとんどが素人による料理によるところが多いからだ。

フグの毒素はテトロドトキシン (tetrodotoxin)という化学物質だから、鍋や唐揚げのように加熱しても無毒化されない。私たちが非常に美味しいと評価する虎河豚(食べている部分は、身肉、皮、精巣)も肝臓と卵巣、腸に毒素がある。毒性は青酸カリの1000倍以上とも言われる。虎河豚の一尾の臓物で、10人の人が死ぬと言う。フグ中毒を起こす場合、フグを食べてから20分~3時間で、最初の中毒症状が現れる。口唇、舌端、指先のしびれが始まります。頭痛、腹痛などを伴い、激しい嘔吐が続くこともあります。歩行は千鳥足となります。まもなく、知覚マヒ、言語障害、呼吸困難となり、血圧が下降します。その後、全身が完全な運動マヒになり、指さえ動かすことができなくなります。やがて意識が混濁し、まもなく呼吸・心臓が停止し、死に至ります。中毒症状を起こし、気がつかなかったら命を落とすことは間違いない。

フグの毒素の強さは季節によっても違う。個体によって毒素を持っている物もいれば、持っていないものもいる。その判別は外観からはできないから、毒素を持っている確率の高い臓物や眼は食べないに越したことはない。

フグはすでに養殖に成功し、市場に出回っている。この養殖フグには毒素がみつからない。養殖物には毒素がないとなると、天然物の毒素の生成の原因は何かと疑問を持つのは当然だが、どうも食物連鎖による毒素の蓄積のようだ。フグの大まかな餌と言えば、ヒトデや貝類です。このヒトデや貝類は、毒を作り出すビブリオが付着した動物性プランクトンなどを食べて体内に毒を蓄積します。そして毒を体内に蓄積しているヒトデや貝を河豚が食べる事によって体内に蓄積している。よってフグ毒を含んでいない人工飼料などで育てられる養殖フグは、フグ毒の経口摂取がなく、また生物濃縮が起きないため毒素を持たない。

分類:フグ目フグ科トラフグ属
学名:Takifugu rubripes
地方名:シロ、ホンフグ(大分県別府)、マフグ(兵庫県、広島県、山口県下関)、ダイマル、オオフグ(香川県)、モンフグ、ゲンカイフグ(大分県、長崎県壱岐)、シロマル、テッポウ(大阪府)、キタマクラ(高知県)、クロモンフグ(大分県)
魚名の由来:虎河豚の「虎」の由来は不明です。海の底を吹いて(水流)餌を食べることから、「吹く」と付いた。

主産地

長崎 福岡 愛媛 山口

名産地

玄海灘