ミオグロビン

鰹やマグロの筋肉は全体的に赤い色を呈し、血合い部分では特にその色が濃い。また真鯛などの白身魚の筋肉も、血合い部分は赤色を呈する。これはミオグロビンという色素タンパク質が存在しているからだ。

ミオグロビンは、筋肉組織に存在する色素タンパク質で、代謝に必要な酸素分子を貯蔵する役割を果たします。因みに色素タンパク質とは、血液中のヘモグロビンや筋肉中のミオグロビンなどに存在する色素を帯びたタンパク質のことです。

酸素がミオグロビンと結合すると、オキシミオグロビンとなります。この状態では鮮やかな赤色を呈しますが、空気(酸素)に長時間さらされると、ヘム中の鉄が酸化(メト化)し、メトミオグロビンに変化し、色は茶色に変わります。これが、新鮮な生肉が鮮やかな赤色を呈するが、時間が経つと色が悪化する理由です。メト化した魚肉は見た目が悪く、食品としての価値が下がることから、その進行を防ぐことが食品流通上重要である。