【握り寿司: 貝】
赤西貝と呼ばれる代表的な貝は、長辛螺、小長辛螺、赤螺の3種類である。広島県、山口県などで熱狂的に好まれている夜泣貝とは、瀬戸内海で獲れる長辛螺 (学名: Fusinus perplexus (A.Adams,1864))のことだ。それが獲れなくなり、日本海に生息する小長辛螺を代用としている。こちらは長辛螺を一回り小さくした貝で、ワタに独特の渋みがある。赤螺 (英名: Top shell)は、日本国内の内湾の干潟などに普通に見られる肉食の貝であり、関東地方では漁の対象としてよりもカキやアサリの天敵となっている。その身は栄螺より柔らかく、旨いと言う人もいる。近年、黒海に面するトルコやブルガリアなどから大量にTop shellの冷凍物が安く輸入されているので、回転寿司で赤西貝と言えば、これであろう。現地では外来生物に当る。
小長辛螺は、陸奥湾から九州の日本海側に生息するイトマキボラ科の一種で、殻長は8cmほどに成長する。石川県では七尾湾で獲れ、寿司ネタでよく使われる。旬は9月~11月です。名前の由来からもきている色鮮やかな赤色をしている貝です。食感は歯ごたえがあり、磯の香りが口いっぱいに広がります。握りや軍艦巻きで提供され、それ目当ての観光客もいます。
つまり石川県七尾では標準和名の赤螺 (学名: Rapana venosa (Valenciennes,1846))ではなく小長辛螺 (学名: Fusinus ferrugineus Kuroda & Habe,1961)を赤西貝と呼んでいるので、少し混乱することがある。
【コナガニシガイの基本データ】
分類:新腹足目イトマキボラ科ナガニシ属
学名:Fusinus ferrugineus Kuroda & Habe,1961
地方名:ナタミナ、アカニシ、アカベイ
由来:ナガニシに似ているが、あまり大きくならないため。
島根 鳥取
不明