貝類(KAIRUI)

赤貝のヒモの握り寿司の画像
赤貝ひもの握り

赤貝ひもの握り

【握り寿司: 貝】
赤貝のヒモは、身そのものとは異なる濃厚な風味を持つ部位である。赤貝特有の香りや旨味が強く、独特の風味があるため、最初は少し癖を感じる人もいる。しかし、食べ慣れてくると、この個性的な味わいがたまらなく魅力に感じられるようになる。

ただし、赤貝のヒモは鮮度による変化が大きい。むきたては鮮やかな紅色をしているが、時間が経つにつれて次第に色が暗く変化していく。その理由の一つが、赤貝の血リンパに含まれるヘモグロビン系の呼吸色素である。赤貝が赤く見えるのは、この色素によるもので、酸素の状態変化や組織の酸化などによって、時間の経過とともに色合いが変化する。

一方、赤貝とは異なり、ホタテやミルガイなどの貝類は赤貝ほど鮮やかな赤色を呈する血リンパを持たないため、色の変化は目立ちにくい。

北寄貝やホタテ貝のヒモも寿司店では提供されることがあるが、こちらは比較的知られた存在ではなく、一般的な寿司ネタとは言いにくい。一方、赤貝のヒモは、身よりも香りや旨味が強いと評価されることが多く、コリコリとした歯ごたえも握り寿司に非常によく合う。握りにしてもよし、身とシャリの間に挟んでもよし、巻物にしてもよしと、さまざまな使い方ができる魅力的な部位である。

(2026年7月23日加筆)