貝類(KAIRUI)

赤貝のヒモの握り寿司の画像
赤貝ひも

赤貝ひも

【握り寿司: 貝】
赤貝のヒモは身そのものより血液含有量が多い分、味にはちょっと癖がある。しかし食べ慣れてくると、この癖のある味がたまらなくなってくる。ただ、ヒモはむきたては鮮やかな紅色をしているが、しばらくたつとみるみる変色して、どす黒くなってしまう。その原因は赤貝の血にある。貝類で唯一赤い色をしているのは、血液中にホモグロビンが含まれているためで、アカガイの内臓や身は、動物の血を同様に時間がたつと変色してしまう。一方、ホタテやミルガイなどの血液には、ホモグロビンが含まれていないため、時間がたっても変色の心配はない。

北寄貝や帆立貝のヒモも寿司屋では提供されるが、こちらは相当マイナーな存在であり、余程の寿司通しか知らない。一方、赤貝のヒモは、身より香りと旨味が極めて強く、コリコリした食感も握りにピッタリだ。握りにしても良し、身とシャリの間に挟んでも良し、巻物にしても良しと、八面六臂の存在である。