白身(SHIROMI)

マツカワカレイの握り寿司の画像
松皮鰈の握り

松皮鰈の握り

【握り寿司: 白身】松皮鰈は茨城県以北の太平洋岸及び富山県以北の日本海、オホーツク海南部、千島列島に分布する。鰈の仲間と分かるように松皮鰈としているが、マツカワと呼ぶのが正しいようだ。全長80cmに達する。ホシガレイに似ているが、背びれと尾びれに黒色帯があることで、区別できる。水深200m以浅の砂泥底に生息し、甲殻類や魚類などを捕食する。

近縁種のホシガレイに見た目はよく似るが、松皮鰈は鰭の黒斑が帯状だが、ホシガレイは円形である。その名の由来は、ウロコが硬く、松の樹の表皮のようだからと言われている。現在では天然物は極わずかとなり、漁獲される多くが養殖稚魚を放流したものとなっている。これにはカレイ類が放流された海域に留まる習性を利用している。主な産地は北海道、青森県、岩手県で、旬は冬である。学名は、Verasper moseri Jordan & Gilbert, 1898である。また人工種苗による放流数の増加に伴って漁獲量は着実に増加しています。

松皮鰈の味は大型魚の方が良く、雌より雄の方が美味しい。その身は歯応えがあり、鮮度が良いものは薄造りの方が旨い。2日程寝かせたくらいの方が、旨みが増すのは他のカレイと同じである。松皮鰈は、星鰈と共に高級魚として取引される。松皮鰈とホシガレイでは、どちらが美味しいかと言われれば、ホシガレイと答える方が多いと思う。しかし、その理由は松皮鰈には馴染みがないだけかもしれない。その証拠に東京の高級寿司店では、ほぼ見ることはありませんが、札幌の高級店では然程珍しいものではない。

因みに王鰈とは、北海道幌泉郡えりも町から北海道函館市南茅部のえりも以西太平洋海域で漁獲され、同エリアで水揚げされるマツカワガレイのブランド名称である。こちらは近い将来、東京の寿司屋でも見られるようになるかもしれません。

【マツカワの漁法】
底刺し網、底曳網、延縄など

【マツカワの基本データ】
分類:カレイ目カレイ科マツカワ属
学名:Verasper moseri Jordan & Gilbert, 1898
地方名:タンタカ(北海道)、タカノハガレイ(北海道、福島県小名浜、宮城県仙台)、キビラメ(茨城県)、タカノハ、ムギガレイ(青森県八戸)、キビラ、キマツ(茨城県)、アブラガレイ(富山県)、タモンガレイ(福岡県)、タカガレイ、ヤマブシガレイ(北海道)、クロスジカレイ、ニシキガレイ(秋田県男鹿)、バカハダ(宮城県)、カワガレイ(新潟県寺泊)
魚名の由来:体表のざらつきが松の樹皮のようだから。

主産地

北海道