【握り寿司: 白身】ウマズラハギは北海道から九州にかけての日本海、太平洋、瀬戸内海などの沿岸から、黄海、東シナ海にかけての朝鮮半島から中国沿岸まで分布し、日本では全国の沿岸で漁獲されている身近な魚である。ウマズラハギはカワハギと比べて体長が長いので、長はげと呼ばれる。
カワハギよりやや沖合で水深10m前後に多く、10cm前後の若いうちは群れを成して回遊するが、成魚になると単独でいることが多い。成魚は5月頃から7月頃にかけて沿岸部に集まり産卵し、11月頃には深場へ潜っていく。雑食で、海藻類から甲殻類、多毛類などの底生生物、それにクラゲなども好んで食べる。底引き網などで大量に獲るものと、釣りものでは全く値段が違う、すしネタに使うのは、活締めか、活魚である。
外見はぼやけた色合いで美味しそうに見えませんが、一皮剥けばフグにも似た透明感のある白身が現れる。濃い旨みの肝を生か、炙るかなどをし、握りに使えば格別な一品となる。カワハギやフグと比べると下に見られていますが、比較的手ごろな値段で、すしネタとしては評価が高く、全然カワハギの代用品ではない。ただ、豊洲市場等で入荷が安定しないので、その点から握り寿司の提供をする店は少ない。
【ウマズラハギの目利き】
目の輝いて見えるのが鮮度がよい。内臓が飛び出しているのは鮮度が落ちている証である。
【ウマズラハギの漁法】
定置網、底曳網、旋網、刺網など
【ウマズラハギの基本データ】
分類:フグ目カワハギ科ウマズラハギ属
学名:Thamnaconus modestus (Gunther,1877)
地方名:ウマヌスト(三重県)、ハゲ(高知県)、バクチ(青森県)、ギハギ(松島)、モンモリ/コウモリ/バクチコキ(富山県)、オオメンボウ(山口県)、ダイナンハゲ(紀州)、ナガハゲ(明石)、カングリ(秋田県男鹿)、コウグリ(新潟県)、コンゴリ、オキアジ(鳥取県)、ツノギ(岡山県)
魚名の由来:馬のような長い顔のハギ(カワハギ)から来ています。
石川 富山 福岡
晩秋~冬