いか・たこ

真蛸の握り寿司の画像
真蛸の握り

真蛸の握り

【握り寿司: イカ・タコ】蛸は世界中の温暖な地域の浅海に広く生息しています。海外では「悪魔の魚」などと呼ばれ、敬遠されることが多い。しかし世界の蛸の消費量の内、約60%を日本が占める。

国産の真蛸を地ダコと呼ぶが、めっきり少なくなり、真蛸の多くはアフリカのモーリタニアやモロッコから輸入される。特徴は、地ダコに比べて身が柔らかいことと、赤く鮮やかに茹で上がることだ。一方、地ダコは旨みと歯応えが身上と言われるが、明石や佐島など、上物の地だこは身が締まって旨みがあるだけではなく、独特の香りがある。

明石の蛸は「立って歩く」と言われるほど身のしまりがいい。表面にギザギザの飾り包丁を入れ、包丁の角で軽く叩いて握る。口の中でしっかりとした歯ごたえとほのかな甘みが滲み出す。また柔らかく煮上げた蛸を「桜煮」といい、こちらもたまらない一品だ。

真蛸の寿命は明らかではないが、1年から数年生きると考えらている。そして、真蛸はその一生の最後に1度だけ繁殖を行い、子孫を残して寿命を迎えてしまいます。この最大のイベントの準備のため、旺盛な食欲のもとに急激に成長する6~7月が旬と言われている。

蛸の甘みや旨みは烏賊と同じで、タウリン、ベタイン、グリシンによります。蛸を茹でると表皮が赤く変わるのは、表皮の色素胞に存在するオンモクロールという色素の変化による。

すきやばし次郎では、蛸の香りを消さないために、煮物に付き物とされる煮ツメを塗らずに、粗塩で提供する。

ちなみに、蛸の卵の海藤花(かいとうげ)は、希少で幻の珍味と言われます。

【真蛸の目利き】
真蛸の最も美味しいサイズは、2.5kgくらいで腕が太いものです。2kgに満たない小さなものは風味に欠け、3kg以上になると大味で評価は低くなる。足の吸盤が吸い付くものや表面の皮がはげていないものは、鮮度がいい。ちなみに、1kgの真蛸で、約40貫の握り寿司が作れる。

【真蛸を柔らかく煮る方法】
真蛸を柔らかく煮る方法にいくつかある。大根と一緒に煮たり、炭酸水で煮たり、重曹を使ったり、小豆を入れたり、番茶と煮込んだりとさばざまです。そして小豆と煮るから小豆煮という方もいれば、煮上がったタコが桜色だから桜煮と呼ぶ方もいます。色々な呼び方がありますが、基本的にはどれも原理は同じです。タコの繊維質をほぐしながら煮る事でその身を柔らかく煮上げる事が出来るわけです。その為に、冷凍したり、炭酸水を使ったり、大根の消化酵素を利用したり、重曹を使ったりします。それでもただ柔らかいのではなく、噛み応えがあって柔らかいというのが煮あがりの理想のようだ。

【マダコの漁法】
タコ壺、一本釣り、延縄、かぎ漁、樽流し、銛突など

【マダコの基本データ】
分類:八腕形目マダコ科マダコ属
学名:Octopus vulgaris Cuvier,1797
地方名:イワダコ、イシダコ、アカシダコ、アフリカダコ
由来:足が多いことの「多股(たこ)」からきている。

主産地

瀬戸内海 九州 三重

名産地

明石 佐島

夏・晩秋