【握り寿司: 魚卵】ムラサキウニは、本州と九州の沿岸に分布し、太平洋側の北限は茨城県大洗付近、日本海側の北限は青森県深浦付近です。基本的に暖かい海に生息する。海水温上昇のためと考えられるが、秋田県の男鹿半島では、キタムラサキウニよりムラサキウニが獲れる逆転現象が起きている。
淡路島の由良港付近で地方名の黒ウニと呼ばれるムラサキウニが獲れるが、この評価が高い。興味深いことは、板ウニの盛り付け方が通常とは逆で、粒つぶが見えないように板へ盛る。逆手ウニと呼ばれているようだ。商業ベースにのるほど量は確保されていないようだ。
ムラサキウニとアカウニはほぼ同じ海域で獲れるが、餌の種類によって大きく味の違いがあり、ムラサキウニの味を表現するのは難しい。
【キタムラサキウニとムラサキウニの違いは?】
ムラサキウニによく似ているが、一回り大きいものがキタムラサキウニである。ムラサキウニは直径6cm前後で、キタムラサキウニは、直径10cm程度になる。ムラサキウニの生息域は、主に九州や中国地方などの暖かい海域で、キタムラサキウニは、主に北海道や東北地方などの冷たい海域になる。一般的に市場で出回っているムラサキウニと言えば、キタムラサキウニを指すことが多い。
【ムラサキウニの基本データ】
分類:ホンウニ目ナガウニ科ムラサキウニ属
学名:Anthocidaris crassispina (A. Agassiz,1863)
地方名:クロウニ
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(2025年6月16日加筆)