【握り寿司: 魚卵】アカウニは、暖かい海域で獲れるウニです。殻径5~8cmに対して、高さは2~3cmと、殻がやや押しつぶされたような形状です。棘は短く、くすんだ赤褐色をしていて、先端は尖がっていない。産卵期は10~11月です。
ムラサキウニと同じ場所に棲んでいるので混じって漁獲される。とは言っても獲れる水深が深く、素潜りではなかなか漁獲しにくいため、希少で高価なウニになっています。その上、淡路島の由良、長崎県の壱岐島や平戸、山口県の萩など、限られた産地でしか、獲れない。産地から直接送ってもらうルートを確保した高級寿司店や料亭のみで、提供されているのが現状だ。
その味わいはとても上品で、甘味は淡い。ウニ独特の濃厚さとは、一線を画する。ある評論家に言わせると、キュウリの風味がすると言う。確かに、そんな風に思えるほど、苦味が少なく、後味がいいと言える。握り寿司にする時は、ノリの味わいを避け、寿司飯に直接載せることが多い。いずれにせよ、珍しいネタなので、出会えば、値段を無視しても食べたい。(2022年11月2日加筆)
【アカウニの基本データ】
分類:ホンウニ目オオバフンウニ科アカウニ属
学名:Pseudocentrotus depressus (A. Agassiz,1863)
地方名:アカガゼ、オニガゼ
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