赤身(AKAMI)

キハダマグロの握り寿司の画像
黄肌鮪の握り

黄肌鮪の握り

【握り寿司: 赤身】
キハダの身はトロに当たる部分がなく、脂肪が少ない。それゆえさっぱりと上品な味わいなので食べ飽きがないのが魅力。ハワイでもアヒと呼ばれて人気ネタです。またあっさりした味を好む大阪で単に「鮪」と言えば、黄肌鮪を指す。成長によって呼び名を変え、15kg以下のものをキメジ、15kg~25kgまでのものをコキワと呼ぶ。

旬は夏で、夏場の刺身としては、メバチとともに、クロマグロよりも珍重される。またクロマグロやミナミマグロほど脂が濃くなく、身の色も薄い桃色であるが、赤身のマグロの中では、もっとも色持ちがいい。

ただ、東京市場では、寿司や刺身用途として濃い赤身や脂ののった魚が好まれる傾向があり、キハダは赤身がやや薄く脂も控えめであるため、メバチやクロマグロと比べると寿司ネタとしての評価はやや低くなる傾向がある。

もっとも大型のキハダは、赤道海域で漁獲される小型個体とは異なり、豊かな脂を蓄えることがある。このような上質な個体は、豊洲市場などで「アブラキハダ」などと呼ばれ、高級寿司店向けとして評価される場合もある。主な漁場は黒潮域の暖流海域で、日本近海では夏から秋にかけて流通量が増加する。

【キハダの生態】
キハダは熱帯海域の45m以浅の表層を中心に生息し、稀に水温が急に低くなる層、すなわち水温躍層を越えて80mくらいまで潜行するが、直ぐに暖かい表層へ浮上する。主な漁場は赤道を挟んで南北25度の海域となり、北大西洋のニューヨーク沖、南大西洋のアンゴラ沖、インド洋のソマリア沖とジャワ島などが好漁場としてよく知られている。生鮮ではインドネシア、タイ、台湾、パプアニューギニア、スリランカなどから輸入され、冷凍では台湾、韓国、フィリピン、バヌアツ、アメリカなどから輸入される。

和名は、キハダ。肌が黄色いのでこの名が付く。体長は、1.5mほど。体重は50~100kgぐらい。日本には近海で漁獲されたものは冷却保蔵されたり、鮮魚のまま水揚げされ、遠洋で漁獲されたものは冷凍状態で入ってきます。漁獲量はマグロの中で一番多く、ツナ缶などの材料としても重要だ。

【キハダの旨み成分】
キハダは、ヒスチジンをはじめとする遊離アミノ酸を豊富に含み、アンセリンやカルノシンなどのイミダゾールジペプチド類の含量も高いことで知られている。これらの成分は、キハダ特有の旨味や後味の厚み、さらには赤身魚らしい風味形成にも関与している。

【キハダの基本データ】
・分類:スズキ目サバ科マグロ属
・学名:Thunnus albacares (Bonnaterre,1788)
・地方名:キワダ(東京都)、キハダマグロ(東京都)、ゲスナガ(静岡県)、イトシビ(和歌山県)、ビンナガ(和歌山県)、シビ、マシビ(大阪府)、バシ(大阪府、高知県)、キメジ(千葉県、神奈川県)、コイト(紀州)、ホンバツ(高知県)、ピンキリ(宮崎県)、ウキンシビ(奄美)、アカシビ(沖縄県)

【他産地】
四国(4~6月)、九州(3~6月)、焼津(3~6月)、三崎(3~6月)

【漁法】
メバチと同じ赤道海域に生息するため、キハダ3:メバチ7の割合で一緒に漁獲される。漁法は延縄漁法である。近海・生はほんのわずかであり、定置網などで漁を行っている。

*標準名がキハダなのに、ご丁寧にキハダマグロと呼ぶ人がいる。

(2026年5月26日加筆)

主産地

静岡 宮城 高知 宮崎