貝類(KAIRUI)

帆立貝の握り寿司の画像
帆立貝の握り

帆立貝の握り

【握り寿司: 貝】すしネタに使うには、帆立貝の貝柱の部分です。噴火湾や陸奥湾で行われる耳吊り養殖と、オホーツク沿岸の天然物に大別される。白く綺麗な天然物に比べると、養殖物は貝殻に付着物が多く、茶色系である。天然物は冷たい北の海でも揉まれ、強烈な甘みと柔らかな食感が特徴だ。貝柱の厚みが増し、甘みのピークを迎える初夏が食べどきだ。

帆立貝の貝柱の旨みは、主にアミノ酸と核酸系成分によって構成される。甘みの主成分であるグリシンは100 gあたり約500 mg含まれる。また、旨みのコクに寄与するコハク酸は約250 mgで、アサリの約25 mgの10倍に相当する。さらに、グルタミン酸(約250 mg)やイノシン酸(約150 mg)も含まれ、これらの成分が相乗的に働くことで帆立貝特有の深い旨みが生まれる。

ホタテガイは大粒の物ほど美味しい。握り寿司には厚みのある身を半分に開いて使う。江戸前寿司では、醤油、みりん、砂糖でさっと煮上げたものを切り分けたり、軽くつぶして握るものもある。これは生で食べると甘みを強く感じるが、火を通すと甘みだけではなく、旨みの強さも感じるからだ。そして寿司飯と馴染むので、一層味わいが増す。

【ホタテガイの栄養と効能】
ホタテガイは低カロリーで高たんぱく質なヘルシー食材として知られています。栄養価も豊富で、特にタウリン (約800〜1100mg/100g)を多く含み、肝機能のサポートや血圧の維持、コレステロールの調整に役立つとされています。ビタミンB12、亜鉛、鉄分、セレンなどのミネラルやアミノ酸も含まれ、健康維持に貢献します。ビタミンB1も少量含まれ、エネルギー代謝の補助として期待できます。

【ホタテガイの主産地とその時期】
猿払・宗谷・枝幸・紋別・湧別・常呂/6~11月
野付/12~5月
噴火湾/11~3月
陸奥湾/5~8月
大船渡・陸前高田/6~10月
気仙沼・志津川・女川・石巻/6~10月

【ホタテガイのトリビア】
帆立貝の産卵時期は春ごろです。その後夏を過ぎてから生殖層が徐々に発達していく。そして12〜3月頃産卵に備えて肥大化し、卵や白子が大きく育つ。つまり帆立貝の旬は冬と言える。しかしながら夏は貝柱が大きく成長し、風味豊かな味わいが楽しめる。つまり寿司屋で言えば、夏が旬と言える。

【ホタテガイの目利き】
新鮮なものは、殻に触れると力強く口を閉じる。活きのよい貝柱は、透明感があり、盛り上がっている。ちなみに、市場では殻付きホタテを「カラホ」、むき身のホタテを「ムキホ」と呼ぶ。死んだ殻付きを選ぶより、生で産地で冷凍したものの方がオススメである。

【ホタテガイの基本データ】
・分類:イタヤガイ目イタヤガイ科
・学名:Mizuhopecten yessoensis (Jay,1857)
・地方名:アキタガイ、オオギガイ、ウミオオギ、イタラガイ
・名前の由来:片方の殻を船にし、もう片方を帆のように立てて、泳ぐと信じられていたことから付いた。

(2026年1月19日加筆)

主産地

北海道 青森 宮城

名産地

野付

初夏 (陸奥湾) 冬 (根室海峡)