【握り寿司: 貝】
サラガイは太平洋側で千葉県銚子以北、日本海側では鳥取県以北の本州、北海道、朝鮮半島、サハリン沿岸部に分布する。潮間帯の水深20mの砂底に生息する。
殻は前後に長い楕円形で厚く膨らみは弱い。殻表は光沢のある白色、殻の内側は白色から燈色である。足部は黄色から黄橙色である。近縁種にアラスジサラガイとベニサラガイがある。アラスジサラガイはサラガイやベニサラガイに比較して殻が細長く、大型である。ホッキガイなどの桁網に混獲される。
ウバガイなどと比べると安かったので産地では日々の総菜などに使われていた。これが全国的に流通している。古くは北陸などでは好んで食べられていた。特に石川や富山などの寿司屋で珍しいネタではない。
味はどちらかと言えばやや淡白な味なので、軽く熱を加えた方が甘みが出る。適度な食感とほどよい噛み切り感があり、かつすし飯との馴染みもよく、握り寿司はとても美味しい。身肉はイシガキガイや足はアオヤギに近い見た目である。
【サラガイの基本データ】
分類:マルスダレガイ目ニッコウガイ科サラガイ属
学名:Megangulus venulosus (Schrenck, 1862)
地方名:シロガイ(北海道、富山、関東)、ヒメガイ(北海道、茨城)、女郎貝(北海道網走)、満珠貝(富山県富山市)
由来:白く平たい皿のような貝殻の形にある。
北海道 青森
夏