魚卵(GYORAN)

蝦夷馬糞海胆の握り寿司の画像
蝦夷馬糞海胆の握り

蝦夷馬糞海胆の握り

【握り寿司: 魚卵】
エゾバフンウニは、味も価格も最高級とされるウニの一つです。ひと房ひと房が口の中でとろけるように広がり、濃厚な甘みと深いコクを楽しめます。鮮やかな濃いオレンジ色も特徴で、その色合いからも豊かな味わいが感じられます。

キタムラサキウニと比較すると、エゾバフンウニはより強い甘みと豊かなコクを持つと評価されることが多く、一方のキタムラサキウニは上品で繊細な味わいが魅力です。しかし、その印象は寿司飯との組み合わせによって大きく変わります。赤酢をブレンドしたコクのある寿司飯や、やや温かめの寿司飯には、エゾバフンウニの甘みと旨味がよく調和します。一方、米酢を主体とした爽やかな味わいの寿司飯では、キタムラサキウニの繊細な甘みや上品な香りがより際立つことがあります。

また、エゾバフンウニは辛口のシャンパンともよく合います。シャンパンの繊細な泡と酸味がウニの豊かな旨味を受け止め、次の一貫へと自然に箸を進ませてくれます。日本酒に合うことは言うまでもありません。

かつては高級練りウニの原料として利用されることもありましたが、現在では流通・冷蔵技術の発達により、多くが殻付きウニや板ウニとして寿司店へ届けられ、新鮮な状態で提供されています。

ただし、市場に流通する板ウニの多くは、形や色を保つために明礬(みょうばん)で処理されています。そのため、ごくわずかではあるものの、特有の苦みを感じることがあります。一方で、近年は明礬を使用しない無添加の板ウニも流通するようになり、より自然な風味を楽しめるようになりました。また、殻から取り出したウニを海水とほぼ同じ濃度の塩水に浸してパック詰めした「塩水ウニ」も高く評価されています。余計な処理を施さないため、獲れたてに近い自然な甘みや風味を楽しめるのが魅力です。

ちなみに、「エゾバフンウニ(蝦夷馬糞海胆)」という名前は、その見た目に由来しています。「蝦夷(えぞ)」はかつて北海道を指した古い地名で、「馬糞(ばふん)」は馬の糞を意味します。殻の形が馬の糞に似ていることから、このユニークな名前が付けられました。

【エゾバフンウニの生態】
エゾバフンウニは、太平洋側は福島県以北、日本海側では山形県以北から北海道沿岸、朝鮮半島、中国東北部、サハリン、千島列島の択捉島まで分布する。殻径4cm以上に成長するまでに2~4年を要する。

【エゾバフンウニの旨み成分】
ウニはしばしば「海の味」がすると言われる。それは海水由来の塩分が程よい塩味を与え、遊離アミノ酸や核酸系化合物 (アデニル酸、イノシン酸)が甘味と旨味を生み出し、さらに揮発性硫黄化合物 (ジメチルスルフィド)や脂質由来アルデヒド類 (ヘキサナール、オクタナール、ノナナール)が磯や海藻を思わせる香りを添えることで、「濃厚で甘く、まさに海を感じる味」として知覚されることになる。

【エゾバフンウニの栄養と効能】
エゾバフンウニは、血液をサラサラにするとされるEPAやDHAを豊富に含み、グルタミン酸やビタミン類など美肌や健康維持に役立つ栄養もたっぷり詰まっています。タンパク質も多く、低糖質で低カロリーなため、ダイエット中の方にも適した食材です。一方で、コレステロールも含まれるため、食べ過ぎには注意が必要です。

【エゾバフンウニとバフンウニの違いは?】
バフンウニによく似ているが、一回り大きく、とげが太いのがエゾバフンウニである。バフンウニは、直径5cm程度で、エゾバフンウニは、直径10cm程度になる。バフンウニは北海道南部から九州にかけて広く分布し、エゾバフンウニは主に北海道や東北地方に分布する。寿司屋で食べられているバフンウニと呼ばれているものは、実はエゾバフンウニであることが多い。

【トリビア】
ちなみに生のウニには、海胆や海栗の字をあて、塩漬けのような加工品には、雲丹、海丹と書き分ける。かつては高級練りウニの材料として福井や下関へ出荷され、名産の越前ウニなどに加工されていた。

【ウニの漁法】
素潜り、ウニすくい網漁、ウニ突刺漁、ウニ桁網漁、ウニ籠漁など

【エゾバフンウニの基本データ】
分類:ホンウニ目オオバフンウニ科オオバフンウニ属
学名:Strongylocentrotus intermedius (A. Agassiz, 1864)
地方名:ガゼ、ガンゼ(北海道)
由来:バフンウニは、その見た目が馬糞に由来し、北方で獲れるものが蝦夷を冠しています。

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(2026年6月25日加筆)

主産地

北海道 青森 岩手

名産地

利尻 礼文

春~夏