赤身(AKAMI)

メジマグロの握り寿司の画像
メジマグロの握り

メジマグロの握り

【握り寿司: 赤身】明確な基準はありませんが、黒鮪の20kg以下の幼魚をメジ(メジマグロ)と呼ぶ。関西地方では、ヨコワと呼ばれる。ヨコワとは魚体に横(ヨコ)縞が輪(ワ)のように並ぶ模様から呼ばれるようになった。

マグロの子供とはいえ、腹身にうっすらと蓄えた脂肪の味わいは、親よりも清楚で品の良さすら感じる。下手な冷凍マグロよりはるかに美味。特に定置網に掛ったメジマグロは是非食べてみたい。市場には2~5kgの物が多く入荷する。なるべく大型の方が、脂がのっていてよい。黒鮪の味が落ちる初夏が旬である。

ただ、脂が軽く、脂の乗った黒鮪のようなインパクトがないと感じる人もいる。寿司屋に限らず、日本料理店でもメジマグロの良さを感じる刺身で提供されることが多い。それは握り寿司にすると風味の強い寿司飯に負けて、メジマグロの良さが生かしきれないからだ。そこで寿司職人は軽く藁焼きにし、かつヅケにすることで味を補い、寿司飯とのバランスを取る。口に入れるとまず、藁焼きの香りや割り醤油の味が広がり、そしてメジマグロの本来の味わいがじんわり出てきます。

初夏