【握り寿司: 白身】カワハギは北海道以南や東シナ海などの浅い砂底と岩礁が混じるような環境に生息する。全長は約30cmで、細かなトゲ状のウロコは固く、皮が厚い。皮をはいでからでないと食べれないことから名が付いたとされる。皮はヤスリの代用として使われるぐらい固い。ウマヅラハギに比べると体が丸いので、マルハゲと呼ばれる。
カワハギの一大産地という場所はありませんが、比較的日本海側での漁獲量が多くなっています。かわはぎの漁法は、カゴ漁や定置網、刺し網ですが、一度に大量漁獲できない魚です。それはカワハギは群れで泳ぐ魚ではなく、個々が単独で行動しているからです。他の魚を獲る時に、ついでに漁獲される魚である。
適度な脂を含んだ身はシコシコしていて弾力があり、クセがなく上品な味わい。薄く切りつけたネタに旨みの増した皮剥の肝をちょっとのせて頂くと贅沢の一言につきる。因みに肝の大きさや脂の量では養殖物が勝り、大分県産などの養殖物はかなり高価である。カワハギは磯魚臭がないので、おぼろの原料として使われます。しなやかで、上品なオボロに仕上がる。
エキス中の遊離アミノ酸組成は典型的な白身魚型で、タウリン、グリシン、リジンなどが多い。タウリンは魚肉では最も高含量の部類に属し、甲殻類や軟体類の身の含量に匹敵する程である。また旨み成分であるグルタミン酸も多い。
【カワハギの目利き】
鮮度のよりものは背ビレを立てた時に、膜が透明である。鮮度が低下してくると眼が濁ってくる。
【カワハギの漁法】
カワハギ網漁、籠漁、定置網漁、釣りなど
【カワハギの基本データ】
分類:フグ目カワハギ科カワハギ属
学名:Stephanolepis cirrhifer (Temminck & Schlegel,1850)
地方名:ギハギ(宮城県)、ハゲ(三重県、関西地方、四国地方)、ギュウ、スブタ(愛知県名古屋)、バクチウチ(兵庫県、鳥取県、岡山県、紀州)、カワムキ(福岡県)、ゲンバ(千葉県勝浦)、ツノコ(鹿児島県)、メイボ、メンボウ(福井県、島根県、山口県長門)、ハギ(宮崎県)、バクチ(静岡県)、ウシズラ、ハズ(駿河湾)、マルハゲ(明石)、チッチ(青森県)、コグリ(山形県鶴岡、新潟県)、ゲバ(神奈川県)、コウモリダイ(石川県、富山県)、ツノハゲ(紀州)、チョウカレンボ(鳥取県)、モチハゲ(広島県、山口県)、コクサン(高知県)、マブユ(沖縄県)
魚名の由来:調理の時、丈夫な皮を剥がなければならないことからきている。
千葉 神奈川 大分 三重
晩秋~冬